外務省|インドネシアの危険情報【一部地域の危険レベル引き上げ等】
本情報は2024年01月10日(日本時間)現在有効です。
危険レベル・ポイント
【危険度】
●中部パプア州(プンチャック・ジャヤ県、ミミカ県)
レベル2:不要不急の渡航は止めてください。(継続)
●中部パプア州(プンチャック・ジャヤ県、ミミカ県以外の地域)及び山岳パプア州
レベル2:不要不急の渡航は止めてください。(引き上げ)
●中部スラウェシ州ポソ県
レベル1:十分注意してください。(引き下げ)
●上記を除くすべての地域
レベル1:十分注意してください。(継続)
【ポイント】
●中部パプア州及び山岳パプア州においては、分離独立を求める武装集団による治安当局等への襲撃事件が散発的に発生しており、治安が不安定な状況が続いていますので、同地域への不要不急の渡航は止めてください。
●中部スラウェシ州ポソ県においては、同県郊外に拠点を持つイスラム過激派に対する治安当局による掃討作戦が実施されてきましたが、2022年10月にインドネシア国家警察が当該組織の壊滅を公表して以降、テロ事件は発生していないことから、危険レベル1(十分注意)に引き下げます。
●首都ジャカルタを始めとする各地において、政治、宗教、人種、労働・社会問題等に起因する大小様々な抗議デモ等が発生しています。場合によっては、暴動に発展する可能性もありますので、こうした動きに対しても、引き続き十分注意してください。
詳細
1 概況
(1)治安情勢
中部パプア州及び山岳パプア州、中部スラウェシ州ポソ県、ジャカルタ首都特別州等の治安情勢については、下記2「地域情勢」を参照してください。
(2)テロ情勢
ア インドネシアでは、2002年10月のバリ島爆弾テロ事件以降大規模な自爆テロ事件が4年連続して発生したほか、2009年7月、ジャカルタ市内のホテル2箇所において同時爆弾テロ事件が発生しました。
イ 2010年代に入りシリアにおいて「イラク・レバントのイスラム国」(ISIL)の勢力が拡大されると、それに連動する形でインドネシア国内においても親ISIL系勢力によるテロが発生するようになりました。2016年1月には、ジャカルタ中心部のタムリン通りにおいて爆弾・銃撃テロ事件が発生しました。同事件に関しては「ISILインドネシア」との組織名で犯行声明が発出されました。その後も、2017年5月に東ジャカルタのバスターミナルにおける自爆テロ事件、2018年5月にスラバヤ市内3か所のキリスト教会に対する自爆テロ事件が発生する等しました。近年も、2021年3月の南スラウェシ州マカッサルのキリスト教会に対する自爆テロ事件や2022年12月の西ジャワ州バンドンの警察施設に対する自爆テロ事件が発生する等しています。
ウ インドネシアの治安当局の努力によりここ最近のテロ発生件数は減少傾向にあるものの、テロ関係の逮捕者数は引き続き多く、テロに対する継続的な警戒が必要です。具体的には、テロの標的となりやすい警察等の治安関連施設や宗教関連施設等を訪れる際には、周囲の状況に注意を払い、不審な状況を察知したら速やかにその場を離れるなどの安全確保策に努める必要があります(特にクリスマスから年末年始の時期、断食及び断食明けの時期、大統領選挙等の大きな社会的事象がある時期)。
エ 上述のような情勢があることを十分に認識して、テロ等の被害に遭わないよう、海外安全ホームページ及び報道等により最新の治安・テロ情勢等の関連情報の入手に努め、状況に応じて適切で十分な安全対策を講じてください。
2 地域情勢
(1)中部パプア州及び山岳パプア州
レベル2:不要不急の渡航は止めてください。(一部引き上げ)
パプア地域(パプア州、西パプア州、南パプア州、中部パプア州、山岳パプア州及び南西パプア州)においては、依然として分離独立を求める声があり、一部の地域では独立派住民が関与しているとも言われる治安当局との衝突等が散発的に発生しています。特に、中部パプア州(ミミカ県やプンチャック・ジャヤ県等)や山岳パプア州(ンドゥガ県等)では、OPM(パプア分離独立運動グループ)の武装勢力(TPNPB)による治安当局等への襲撃事件が散発的に発生しています。
2021年4月、インドネシア政府は、TPNPBを「KKB」という名称でテロ組織認定したところ、2023年2月には、同組織が山岳パプア州ンドゥガ県においてニュージーランド人1名を拉致する事件が発生しています。上記分離独立勢力と治安当局との衝突等のほか、2019年8月には、パプア州都ジャヤプラ、ビアク島、西パプア州都マノクワリ等の各地で、パプア系住民への差別に抗議するデモが発生し、一部地域では、デモが暴動に発展したり、治安部隊との衝突が発生しました。
つきましては、中部パプア州のプンチャック・ジャヤ県及びミミカ県については引き続き「レベル2:不要不急の渡航は止めてください。」を維持するとともに、同州の上記以外の地域及び山岳パプア州についても「レベル1:十分注意してください。」から「レベル2:不要不急の渡航は止めてください。」に引き上げます。上記地域への不要不急の渡航は止めてください。滞在する必要がある場合には、現地の最新の治安情勢についての情報収集に努めるとともに、十分な安全対策を行い、不測の事態に巻き込まれないよう特別な注意を払ってください。
(2)中部スラウェシ州ポソ県
レベル1:十分注意してください。(引き下げ)
1998年末にイスラム教徒住民とキリスト教徒住民の間で衝突が発生し、その後も不安定な状況が続きましたが、現在は沈静化しています。また、2015年以降、治安当局は、同県郊外の山岳地帯に拠点を設けていたイスラム過激派に対する掃討作戦を実施してきたところ、2022年10月、インドネシア国家警察は同組織の壊滅を宣言し、それ以降、同地域においてテロ事件は発生していません。他方、現在も同組織の支持者が潜伏している可能性はあります。
つきましては、中部スラウェシ州ポソ県を「レベル2:不要不急の渡航は止めてください」から「レベル1:十分注意してください。」に引き下げます。同地への渡航・滞在に当たっては、現地事情に関する最新の情報を入手するなどし、危険を避けるよう十分注意してください。
(3)上記を除くすべての地域
レベル1:十分注意してください。(継続)
ア アチェ州は、過去にはインドネシアからの独立を求めてGAM(独立アチェ運動)による武力蜂起が行われていた地域ですが、2005年にインドネシア政府とGAMとの間で和平合意が結ばれ、現在治安は安定しています。一方、インドネシア国内で唯一イスラム法(シャリア)が厳格に適用されている地域であり、外国人であっても、他の地域では許される行為(例えば、公の場での飲酒、露出の多い又は体のラインが出る服装(女性)、短パン(男性)、婚姻前の男女が2人きりになること等)が取締の対象となる可能性がありますので注意が必要です。
イ ジャカルタ首都特別州を始めとする各地(上記(1)から(3)アを除く)において、政治、宗教、人種、労働・社会問題等に起因する大小さまざまな抗議デモ等が発生しています。今後も国内政治の動向と連動する形で、デモや集会が発生し、場合によって暴動に発展する可能性があります。2019年の大統領選挙の際には、選挙結果を不服とする勢力による大規模なデモ・暴動が発生しました。また、2020年には雇用創出に係るオムニバス法に反対するデモが各地で発生し、ジャカルタでは市内中心部のバス停留所、その他の公共施設への放火や破壊行為が発生しました。2022年9月にも燃料価格引上げに反対するデモが連日発生するなどしました。2024年2月には大統領選挙及び総選挙の同時実施が予定されており、選挙に伴う治安状況にも注意が必要です。
つきましては、これらの地域へ渡航・滞在に当たっては、現地事情に関する最新の情報を入手するなどし、危険を避けるよう十分注意してください。
3 滞在に当たっての注意
インドネシアへの渡航・滞在における注意事項については、外務省海外安全ホームページ内の「安全対策基礎データ」を併せて参照してください。
(https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcsafetymeasure_002.html )
また、渡航に際しては、あらかじめ、日本国外務省、在インドネシア日本国大使館又は各総領事館、現地関係機関、報道等から最新の情報を入手するよう努めるとともに、万一、事件・事故等に巻き込まれた場合には、在インドネシア日本国大使館又は滞在している地域を管轄している総領事館へ連絡してください。
(1)在留届、「たびレジ」
海外渡航の際には万一に備え、家族や友人、職場等に日程や渡航先での連絡先を伝えておくようにしてください。3か月以上滞在する方は、在インドネシア日本国大使館又は各総領事館等が緊急時の連絡先を確認できるよう、必ず在留届を提出してください。
(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/RRnet/index.html )
(2)3か月未満の旅行や出張などの際には、渡航先の最新安全情報や緊急時の在インドネシア日本国大使館又は各総領事館等からの連絡を受け取ることができるよう、外務省海外安全情報配信サービス「たびレジ」に登録してください。
(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/index.html )
(問い合わせ窓口)
○外務省領事サービスセンター
住所:東京都千代田区霞が関2-2-1
電話:(外務省代表)03-3580-3311(内線)2902、 2903
(外務省関連課室連絡先)
○領事局海外邦人安全課(テロ・誘拐関連を除く)
電話:(代表)03-3580-3311(内線)9850
○領事局邦人テロ対策室(テロ・誘拐関連)
電話:(代表)03-3580-3311(内線)3047
○海外安全ホームページ:
https://www.anzen.mofa.go.jp/ (PC版・スマートフォン版)
http://www.anzen.mofa.go.jp/m/mbtop.html (モバイル版)
(現地公館連絡先)
○在インドネシア日本国大使館(管轄区域:ジャカルタ首都特別州、西ジャワ州、バンテン州、中部ジャワ州、ジョグジャカルタ特別州、中部カリマンタン州、西カリマンタン州、南スマトラ州、バンカ・ブリトゥン州、ベンクル州、ランプン州)
住所:Jl. M. H. Thamrin No.24, Jakarta 10350, INDONESIA
電話:(市外局番021)3192-4308
国外からは(国番号62)-21-3192-4308
FAX:(市外局番021)315-7156
国外からは(国番号62)-21-315-7156
ホームページ: https://www.id.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html
○在スラバヤ日本国総領事館(管轄区域:東ジャワ州、東カリマンタン州、南カリマンタン州、北カリマンタン州)
住所:Jl. Sumatera 93, Surabaya, INDONESIA
電話:(市外局番031)5030008(夜間・休日:021-27899750)
国外からは(国番号62)-31-5030008
FAX:(市外局番031)5030037
国外からは(国番号62)-31-5030037
ホームページ:https://www.surabaya.id.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html
○在マカッサル領事事務所(管轄区域:北スラウェシ州、ゴロンタロ州、中部スラウェシ州、東南スラウェシ州、南スラウェシ州、西スラウェシ州、マルク州、北マルク州、パプア州、南パプア州、中部パプア州、山岳パプア州、西パプア州、南西パプア州)
住所:Gedung Wisma Kalla Lt7, JI. Dr. Sam Ratulangi No.8-10, Makassar, INDONESIA
電話:(市外局番0411)871030
国外からは(国番号62)-411-871030
FAX:(市外局番0411)853946
国外からは(国番号62)-411-853946
ホームページ:https://www.surabaya.id.emb-japan.go.jp/itpr_ja/makassar.html
○在デンパサール日本国総領事館(管轄区域:バリ州、西ヌサトゥンガラ州、東ヌサトゥンガラ州)
住所:Jalan Raya Puputan No.170, Renon, Denpasar, Bali, INDONESIA
電話:(市外局番0361)227628
国外からは(国番号62)-361-227628
FAX:(市外局番0361)265066
国外からは(国番号62)-361-265066
ホームページ:https://www.denpasar.id.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html
○在メダン日本国総領事館(管轄区域:アチェ州、北スマトラ州、西スマトラ州、ジャンビ州、リアウ州、リアウ諸島州)
住所:JI.P.Diponegoro, No.18, Medan, North Sumatra, INDONESIA
電話:(市外局番061)4575193
国外からは(国番号62)-61-4575193
FAX:(市外局番061)4574560
国外からは(国番号62)-61-4574560
ホームページ:https://www.medan.id.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html
出典:外務省 Webサイト
https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pchazardspecificinfo_2024T001.html#ad-image-0
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